3DsystemsとLUVによる3Dプリンター教育をグローバルに普及させる動き

教育分野への浸透が著しい3Dプリンター

3Dプリンターの導入先として大きく注目されているのが教育業界だ。教育は国の根幹にかかわる人材、国を発展させる人材を育成するための中心となる重点分野。

かの有名な戦国武将武田信玄も「人は城、人は石垣、、、」というぐらい、人材というものは社会の中に置いて貴重な存在になる。

今、こうした教育分野にとって、3Dプリンターが大きく浸透しつつある状況だが、各国はどのようにとりくんでいるのだろうか。

日本でも3Dプリンターは一部の専門学校や大学の建築学科、美大などで使用されているのみであったが、経済産業省が中心となって2015年には中学、高校への導入を達成しようとしている。

もちろん、アメリカやイギリスでは小中学校への導入は既に進みつつある状況だ。

しかし、こうした動きは一部の先進諸国だけではない広がりを見せている。本日はグローバルの教育分野に拡大する3Dプリンターの普及と、それを動かす3Dsystemsの動きをご紹介。

全世界150校に3Dプリンターを設置

学校などの教育機関への3Dプリンターの導入で有名なのが低価格3DプリンターのメーカーMakerbotだ。MakerbotはCEOの前身が学校の先生ということもあるから積極的という面もあるが、教育界への導入に積極的なのはMakerbotだけではない。

もう一人の巨人3DsystemsもMakerbotとは異なる方法で学校への導入を計画している。3Dsystemsの場合は、全世界の地域社会に科学、技術、工学、数学の教育を普及させる非営利組織LUV(レベルアップビレッジ)と提携することでグローバルワイドに自社の3Dプリンターを拡大しようという取り組みだ。

LUVは学校とは別に、地域ベースに科学、技術、工学、数学を中心にした教育を与える取組で、主に、インド、パキスタン、ルワンダ、ウガンダ、マリなどの発展途上国で活動している。

一方3Dsystemsは子供たちのデジタルリテラシーを高める核として、MAKE.DIGITALイニシアチブを立上、様々なサポート活動を行っている。

今回の提携では、3DsystemsからLUVが活動する学校や地域コミュニティに対して、Cube3Dプリンターとフィラメント、Cubifyソフトウェアの使用方法や発明トレーニングを行うものだ。

MAKE.DIGITALイニシアチブでは、子供たちの創造性や革新性を磨くことで、グローバル経済の中での競争力が見につく人材を育てることを目的としている。主に3Dプリンターを使用できるだけではなく、設計ソフトウェア、3Dスキャン、アプリケーション開発、アート、数学など、幅広いデジタルに関する教育が行われるというもの。

このLUVと3Dsystemsのデジタル教育の取組は、2014年度には全世界150校に拡大させる予定だ。

まとめ

3Dプリンターはこれからの時代、中学、高校レベルから扱える必要がある必須項目、カリキュラムとして組み込まれることになるだろう。

国の発展や企業の発展にとって、最大の条件は「時代との適合性」だ。

どんなに戦略的な考えを持っていても、崇高な理念があったとしても、国や企業を富ませ、生活を豊かにする根本は、「時代との適合性」が無ければならない。

こうした時代にマッチさせた組織を作るためには、テクノロジーやツールを導入することも必要だが、それを当たり前のように駆使し、更なる改良と革新を興せる人材が最重要だ。デジタル化、IT化が常態化するこれからの時代にとって、3Dプリント技術は次代の機関産業を構築することには欠かすことができない技術だといえる。

教育と3Dプリンターの記事はこちらもどうぞ

i-MKAERでは光造形3DプリンターForm3+やレーザー焼結3DプリンターFuse 1Raise3Dシリーズなど多彩な3Dプリンターのノウハウ、販売をご提供しています。ご質問や無料サンプルや無料テストプリントなどお気軽にご相談ください。