インテルの3Dカメラが続々と普及、今度は3Dプリンターに搭載

インテルの3Dスキャンカメラの普及が拡大

3Dプリンター業界で密かに影響力が注目されるインテル。今年の頭に、初となる3Dスキャニングカメラ搭載のノートパソコンが台湾メーカーのエイサーから登場することとなったが、その後もインテルが開発する3Dスキャニングカメラを搭載しようとするメーカーが登場してきている。

エイサーに続いてDELLも自社のタブレット8700シリーズにインテルのカメラを搭載することを発表。タブレットやスマートフォンに続々とインテルの3Dカメラが普及することが期待されている。この3Dカメラ、単なる3Dスキャニング機能を持つだけではなく、ユーザーがスキャニングした3Dモデルをジェスチャーコントロールなどで操作、編集することができるとされているが、実際の製品自体が登場していないためその機能は不明だ。

しかし、各社が導入を図っていることから、多くの期待が寄せられているのも事実だ。そして新たにまた、このインテルの3Dスキャンカメラを搭載することを発表したメーカーが登場した。

インテルのジェスチャーコントロールシステム

インテルの3Dスキャニングカメラとジェスチャーコントロールの記事はこちらをどうぞ

インテルの3Dスキャニングカメラ搭載3Dプリンター

新たにインテルの3Dスキャニングカメラ搭載を発表したのは、台湾の3DプリンターメーカーXYZprintingだ。自社で開発する低価格の3Dプリンターダ・ヴィンチ3Dプリンターの3Dカメラに導入することを発表した。

XYZprintingが開発する3Dプリンターダ・ヴィンチは、3Dスキャナー搭載の3Dプリンター。799ドルという手頃な価格で、消費者やクリエイター向けに販売されている機種だ。XYZprintigのCEOサイモン・シェン氏によると、「3Dプリント業界における課題の一つは、ダウンロードするための適切なフィギュアファイルを欠いていること。ユーザーにとって、独自の3Dフィギュアファイルを作成するための知識や技術が限られている」と述べている。

正確にデータから物体を3Dプリントするためには、専門の3Dデータ制作の技術が必要出会ったが、これをソフトウェアの簡略化、正確化によって多くの人にもたらそうという試みだといえる。事実、低価格タイプの3Dプリンターで正確にモデルを出そうと思うと、データ自体にも精密さが求められる。

また3Dプリンター自体もその機械固有の癖や、使用環境などによっても精度が変わるため、一般に普及するにはまだまだ時間がかかる。しかし、デザイナーやクリエイター、またはものづくりに参加するメイカーズの視点から見ても、デザインを3D化する作業は簡単であるに越したことはなく、極論を言ってしまえばデザインを形にするための「単なる作業」に過ぎない。

そうした点から言うと、インテルが開発する3Dスキャニングカメラと、そのジェスチャーコントロールによる操作性のよさは、新たな3Dデータ制作の形として期待されているのかもしれない。

インテルの3Dスキャンカメラを搭載予定のXYZprinting

まとめ より簡単になる3Dデザインソフト

今回のXYZprintingだけではなく、今後のタブレットやスマートフォンにはインテルのこの3Dカメラが搭載される可能性が高い。インテルの3Dスキャニングの精度とジェスチャーコントロールの精度がどの程度かは分からないが、3Dデータ制作は今後より一層簡単なものになっていくだろう。既に各社が簡単で誰でも使える3Dデザインソフトの開発を進めている。

その多くが簡単で低価格で無料化に近づく動きである。これは3Dプリンターをより多く広げたい3Dプリンターメーカーにとっても歓迎の考えで、3Dデータと3Dデザインが身近になればなるほど、3Dプリンターの使用範囲が拡大するからだ。

こうした点からも3Dsystemsが巨額な資金と設備を投じて誰でも使える3Dデザインソフトを開発し、更にはこのインテルの3Dカメラとジェスチャーコントロール技術にも協力していることは自明の理だろう。今後はより頭を使った、デザインの役割が重要性を増すに違いない。

3Dデザインソフトの簡略化の記事はこちら

i-MKAERでは光造形3DプリンターForm3+やレーザー焼結3DプリンターFuse 1Raise3Dシリーズなど多彩な3Dプリンターのノウハウ、販売をご提供しています。ご質問や無料サンプルや無料テストプリントなどお気軽にご相談ください。