3Dプリント技術で自動車製造の未来を表現
ジュネーブモーターショーが開催されている。モーターショーと言えば各社こぞって自社のコンセプトカーや次世代モデルの自動車を展示するのがお決まりだ。
まさに時代を反映した車が登場する。既にテスラモーターズなどは自動車にIT技術を組み込んでスマートフォンなどと連動させたりとIT化の流れが押し寄せているが、3Dプリントされた未来のコンセプトカーが展示されている。
この3Dプリントフレームで作られた未来カーを展示したのは日本にも展開するエンジニアリング・サービスを展開するEDAG社。自動車部品やモジュールの設計開発など、自動車生産の現場において長年の経験に裏打ちされた技術力を提供する企業だ。
既に日本を含む世界30カ国に展開をしており自動車パーツやエンジニアリングのリーディングカンパニーと言える。このEDAG社が今回ジュネーブモーターショーで展示を行ったのが車体を亀の甲羅にみたてたEDAGジェネシスと呼ばれる新たな機体デザインだ。
このEDAGジェネシスの展示目的は3Dプリント技術を用いることで従来の自動車製造では再現することができなかった構造体やデザインを表現できることを示すものだ。
EDAG社はこのコンセプトモデルの発表にあたり、「3Dプリント製造はまだ始まったばかりだが、革新的な開発が可能であり、生産やデザインの幅を広げてくれる」と考えているようだ。
また、「すべてのサイズのパーツが3Dプリントすることが可能になる」とも考えており、「製造工程中に無限の炭素繊維を導入することにより、必要な強度と剛性値を達成することも可能」とリリースの中で発表している。
EDAGジェネシス


まとめ
EDAG社は35年の自動車設計やパーツ製造の歴史を持ち世界中で展開するグローバル企業だ。
今、様々な分野で3Dプリント技術は注目されているが、とりわけ導入が進んでいるのが自動車製造の分野だろう。
3Dプリント技術を取り入れることでコスト削減と品質向上をもたらしてくれることから、各社が試作品製造からパーツ製造まで利用を拡大している。しかし今回EDAG社が発表したEDAGジェネシスとリリース内容を見てみると、更なる自動車製造の発展をもたらすことがうかがえる。
従来の機械加工では不可能であった新たなデザインや製造が3Dプリンターを使用することで可能にすることができるという。
また将来的には様々な大きさのパーツのダイレクト製造が可能になるだろうとも発表しており、次代の製造の一端を見せてくれたのではないだろうか。
既に中国でも自動車フレームをダイレクト製造する巨大3Dプリンターが研究開発されている。近年の技術革新のスピードを見ると10年先、20年先は全く異なる自動車が登場しているかもしれない。
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